タイ企業のランキングです。タイ株式市場に上場する銘柄の株式時価総額の順位(2026年2月時点)。タイ証券取引所(SET)の株価や主要株価指数(SET指数など)の値動き大きく左右する財閥や国営企業が上位を占めています。いずれもASEAN諸国はじめ東南アジア経済の中核を担う企業です。日本企業との関係も深く、投資対象としても注目度が高いです。1位は台湾系のデルタ・エレクトロニクス、2位は通信大手アドバンスト・インフォ・サービス(AIS)、3位は国営のタイ石油公社(PTT)、になっています。アテル投資顧問やブルームバーグのレポートを参照しました。
タイ企業の時価総額ランキング(2026年2月)
| 順位 | 社名 | 概要 |
|---|---|---|
| 1位 |
デルタ・エレクトロニクス
<時価総額> 891億ドル
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電源装置メーカー。
台湾の「デルタ電子(台達電子工業)」の子会社。現在も、台湾デルタグループが株式の60%以上を握っている。 売上高の構成は電源部門が76%、インフラ部門が22%となっている。 1988年設立。当初はデルタ電子の100%子会社だった。台湾本社の受託製造(EMS)を中心に手掛けた。 1995年7月にタイ証券取引所に上場した。タイ国内で独自に資金調達を行い、研究開発(R&D)や設備投資を加速させる基盤が整った。 これが後のEV(電気自動車)用部品やデータセンター向け電源といった成長分野への迅速なシフトを可能にした。 |
| 2位 |
アドバンスト・インフォ・サービス(AIS)
374億ドル
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タイの携帯電話サービス大手。 後にタイの首相となる起業家タクシン・チナワットが1986年に設立した。タイ政府が保有している携帯電話サービスの営業権を取得。その後の携帯電話の普及に伴い、急成長を遂げた。 インタッチ・ホールディングス(旧シン・コーポレーション)の中核企業になっている。タクシン一族はすでに株式を売却しており、現在は、シンガポールの政府系投資会社が筆頭株主となっている。 |
| 3位 |
タイ石油公社 (PTT) 326億ドル
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タイの国営エネルギー企業。天然ガスと石油を手掛ける。タイ政府が約7割を出資している。タイ企業としては最大の売上高を誇る。従業員は子会社を含めると約3万人。米フォーチュン誌が発表する「フォーチュン・グローバル500」に、タイ企業として唯一、ランクインしている。2019年は130位だった。 石油とガスの採掘から精製、生産、販売までを一貫して行っている。タイ(人口6900万人)は消費電力の7割弱を天然ガスが占めている。その主な供給源となっているのが、タイ石油公社である。産地のタイランド湾にガスの海底パイプラインを保有する。 1978年に設立。当時は、軍事政権だった。当時の首相は、クリエンサック・チョマナン大将だった。1990年代後半以降は、石油化学の川下分野での本格進出を進めた。2001年にタイ証券取引所に株式を上場した。 日本企業と様々な形で共同プロジェクトを手掛けている。2016年には傘下のカフェチェーン店「アメィゾン(Amazon)」を日本に進出させた。現在、福島などに3店舗を構える。2019年には、ベンチャーキャピタルの環境エネルギー投資(東京都品川区長)がエネルギー産業の構造転換などを見据えて運営するファンドへの出資を決めた。北米や欧州でもベンチャーキャピタルに出資した実績を持つ。 |
| 4位 |
ガルフ・エナジー・デベロップメント
281億ドル
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民間電力大手。2011年設立の新興。 火力発電所の運営や天然ガス貯蔵・供給などを手掛けている。 2021年に通信・衛星事業を傘下に持つ投資会社インタッチに出資し、筆頭株主になった。 |
| 5位 |
タイ空港公社 (AOT) 261億ドル
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タイ国内の10の国際空港を運営している。空港の運営会社としては、スペイン国営のアエナを上回り、世界最大の時価総額を誇る。2002年設立。国営の空港運営局が民営化されて発足した。現在も、タイ政府が70%の株式を握っている。 |
| 6位 |
PTTエクスプロレイション・アンド・プロダクション
173億ドル
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国有企業である「タイ石油公社(PTT)」の子会社。石油の探査・生産を担当する。株式の63%をPTTが握る(2023年6月時点)。つまり、半国営企業である。
1985年に設立された。 |
| 7位 |
サイアム商業銀行(SCB)
153億ドル
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タイで最初に設立された国内資本の銀行である。1907年に設立された。タイの王室が設置した。それまでは、外国の銀行の支店が銀行業務を担っていた。 従業員2万7000人。社名の「サイアム」とはタイ王国の昔の呼称。今でも筆頭株主はタイ王室であり、23%の株式を握っている。 1990年代後半に、経営破たんする前の日本長期信用銀行(長銀)が1.62%を出資した。東南アジアの他の国にも進出している。インドシナではラオスにビエンチャン支店、カンボジアでは現地子会社のカンボジア商業銀行が4支店を設置している。 ベトナムでは現地のベトナム農業地方開発銀行(アグリバンク)、タイ大手財閥チャロン・ポカパン(CP)グループと合弁銀行ビナ・サイアム銀行を設立し、1995年に営業を開始した。出資比率は、サイアム商業銀行が33%、アグリバンクが34%、CPグループが33%。さらに、2015年には、単独でベトナム・ホーチミン市に支店を開設した。 |
| 8位 |
トゥルー・コーポレーション
150億ドル
【通信】 |
タイ国内の携帯電話で1位。
タイ最大の財閥「CPグループ」系列。主要株主はCPグループやノルウェーの通信大手テレノールなど。 1980年代後半から90年代初頭にかけて、タイは急速な経済成長を遂げていたが、通信インフラの整備が全く追いついていなかった。電話回線を引くのに数年待ちという状況も珍しくなかった。当時のタイ政府は民間企業の力を借りてインフラを整備する方針を打ち出す。 これを受けて1990年、CPグループの総帥タニン・チャラワノン氏が、通信事業への進出を決断。「テレコム・アジア」を設立した。 1991年、タイ通信公社から、バンコク首都圏の固定電話網(200万回線)を買い取った。農業・食品が主軸だったCPグループにとって、ハイテク分野進出への大転換となった。 2001年、フランスの通信大手フランステレコム(現オレンジ)との合弁で携帯電話事業に参入した。後にフランステレコムは撤退し、CPグループが全株式を買い取る。 2004年、社名を「テレコム・アジア」から「トゥルー・コーポレーション」に変更。 2023年、ノルウェーの通信大手テレノール傘下の「DTAC」と合併。長年トップを走っていたAIS(アドバンスト・インフォ・サービス)を抜き、携帯電話で首位に躍り出た。 |
| 9位 |
カシコン銀行
149億ドル
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貸出重視ではなく、リスク管理に力を入れている。資産規模は国内4位だが、手数料収入では1位。貸出だけではなく、貿易金融や保険、外貨両替など総合的なサービスを提供しているためだ。手数料収入の割合は4割を超える。収益力が高いため、時価総額は大きい。 1945年設立。チョティ・ラムサムが創業した。1976年にタイ証券取引所に上場した。2002年に、タイ農民銀行から名称変更した。現在は、創業者の孫のバントゥーン・ラムサムが経営トップを務めている。「カシコーン銀行」と訳されることもある。 海外戦略で差別化に成功した。日本との関係も深い。静岡、名古屋、岐阜など20以上の日本の地方銀行と業務提携。タイに進出または進出を考える中小企業を顧客に持つ日本の地方銀行と提携してきた。お互いに支店を持たなくても海外展開する企業にサービスを提供。タイに進出している日系企業から好評を博している。 また、札幌市や東京都大田区など、地方の自治体や経済団体との協力関係も強化。進出時の障害を取り除くことで、中小企業との直接的な関係も深めてきた。 |
| 10位 |
CPオール(チャロン・ポカパン)
141億ドル
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小売り大手。日本のヨーカドーからコンビニ「セブン・イレブン」のライセンスを取得し、タイで全国展開。2000年代、2010年代に急成長を遂げた。有力財閥のCP(チャロン・ポカパン)グループの中核企業である。 CPグループは食品、通信事業なども手掛けている。グループは中国から移住したエクチョー・チャラワノンの一族が創業した。野菜の種苗からスタート。エクチョーの長男チャランが、1957年に家畜飼料の販売店チャロン・ポカパンを開店した。さらに、チャランの弟タニンが不動産、通信、保険などに進出。コングロマリットになった。 1989年に明治乳業と提携し、牛乳や乳製品の製造・販売に参入した。2014年には伊藤忠商事と資本提携し、相互に株を持ち合った。中国にも積極的に進出し、「正大集団」の会社名で活動している。 |
| 12位 |
バンコク・ドゥシット・メディカル・サービス
110億ドル
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タイ最大の民間病院チェーン。 1969年に設立。 創業者は、大富豪プラセルト・プラサットトン・オソット氏。 グループには6つの異なる病院があり、合計34の病院支店がある。 医師や看護師の質の高さに定評がある。 同業では時価総額で世界トップ5に入る。 |
| 13位 |
バンコク銀行
101億ドル
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タイで最大の銀行。総資産は約11兆円にのぼる。海外にも積極的に進出し、14カ国・地域に拠点を抱える。タイの銀行では最大の海外ネットワークを持つ。生命保険や損害保険も展開し、タイ最大規模の金融グループを形成している。 創業者は中国出身のチン・ソーポンパニット。コメの輸出入や材木などの販売から始まった。事業で稼いだ資金を元手に、1944年、10人の仲間と銀行を設立した。 日本企業との関係では、りそな銀行や横浜銀行といった有力地域銀行と提携している。また、保険子会社バンコク・ライフが日本生命を出資を受けており、25%の株主になっている。 |
| 14 |
タイ・ビバレッジ
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飲料メーカー最大手。ビールなどのアルコール類を主力としている。略称「タイビバ」。 起業家チャロン・シリワダナパクディ氏によって1991年に設立された。老舗ブランドの「シンハー」に対抗し、低価格の「チャン(象)」を展開。急速にシェアを伸ばした。創業者のチャロン氏は「アルコール王」として知られるようになった。2013年にシンガポールの飲料大手フレイザー・アンド・ニーブ(F&N)を買収した。 ビールで成功した後は、不動産ビジネスに進出。土地やビルを買いあさった。親会社TCC(タイ・チャロン・コーポレーション)グループは現在、タイの国土の1%を保有していると言われる。 |
| 16位 |
サイアム・セメント(SCG)
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タイで最も古い歴史を持つ製造業者。1913年に、国王の命令で設立された。社名のサイアムは「タイ国王」を意味する。セメントから事業をスタート。その後、建設資材を幅広く手掛けるようになった。さらに、石油化学や製紙にも進出した。自動車、機械、家電にも手を広げ、多角化を進めた。 セメント製造では東南アジアで最大手。従業員は5万3000人以上。タイ王室が30%の株式を保有し、筆頭株主となっている。日本企業では、トヨタ、クボタ、レンゴー、積水化学、日本製紙などと提携している(参照:構造化知識研究所)。インドネシアやベトナムなど海外企業に買収にも積極的。 |
| 19位 |
CPアクストラ(CP Axtra、旧サイアム・マクロ)
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小売大手。タイ最大のコングロマリット「CPグループ」傘下。
会員制の倉庫型ディスカウントストア「マクロ(Makro)」をチェーン展開。食品や日用品を販売している。 敷地内でガソリンスタンドなども運営する。 |
| 28位 |
PTTグローバルケミカル
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化学メーカー最大手。タイ石油公社(PTT)の子会社。2001年に、PTT傘下の3つの化学メーカーが合併して誕生した。タイ石油公社が株式の48%を保有している。2012年に、中国最大の化学品商社、中化集団(シノケム)と提携した。 |
過去のランキング
【2024年4月】タイ時価総額ランキング
【2023年6月】タイ時価総額ランキング
<出典>
Trading View→
【2020年】タイ時価総額ランキング
| 順位 | 会社名 |
|---|---|
| 1 | タイ石油公社(PTT)
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| 2 | タイ空港公社(AOT)
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| 3 | CPオール(チャロン・ポカパン)
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| 4 | アドバンスト・インフォ・サービス(AIS)
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| 5 | サイアム・セメント(SCG)
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| 6 | タイ・ビバレッジ
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| 7 | カシコン銀行
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| 8 | サイアム商業銀行(SCB)
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| 9 | バンコク銀行
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| 10 | PTTグローバルケミカル
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